━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.59 2015.01.21
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 1,776部
このメルマガは、省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。
今号の目次↓
───────────────────────────────────
【ごあいさつ】技術技能伝承の仕組み作りは生産技術部門の本来業務 その1
【メインコンテンツ】短期開発プロセスのしくみ構築 その2
【お知らせ】短期開発プロセスの構築ベーシックセミナー
───────────────────────────────────
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ごあいさつ】技術技能伝承の仕組み作りは生産技術部門の本来業務 その1
───────────────────────────────────
文/石塚 健志
組立産業は労働集約型でしたので、古くから技能訓練や技能の技術化を進め、
熟練技能者や技術者を早期育成してきました。
しかし、大規模装置が中心の装置産業や専用ラインを開発しての素材産業、あ
るいは設備が中心の加工業では技術技能伝承の取組みが遅れていると感じます。
早く効果的な取り組みをしなければ、技術や技能の保有者が社内にいなくなっ
てしまいます。
そこで、皆様の職場において技術技能伝承の仕組み作りの参考にして頂けれ
ばと組立産業での簡単な事例を紹介いたします。
私は技術者としての第1歩を組立部門の生産技術課でスタートし、広い意味
での配線に関する業務を担当しました。
私の隣では100本の同じネジを規定のトルクで締め付けたかどうかを測定して
二項確率紙にプロットし、検定し合格者を認定する事をやっていました(トル
クドライバーを使えば百発百中規定のトルクで締め付けられるのですが、当時
は高価なため作業者全員に持たせられるものではありませんでした)。
訓練により規定のトルクで締め付ける感覚を身につけてもらい、定期的に検定
して技能を確認するというやり方です。
また、当時多発していた不良の一つにネジ欠品がありました。これを防ぐため
に熟練技能者は4本のネジを(部品の取り付けなど4本止めの場合)
トレーから1度に左手で掴むということをやっていました。
これら2つは技術部門が教えられるものではなく、あくまでも検定による
チェックしかできませんでした。
一方でネジの種類や大きさに適合したドライバーの先端の形は技術部門から
教えることができます。
更には最経済速度でネジを締める方法も教えることができます。動作分析から、
合理的な方法は動作のムダがほとんどないことがわかっているからです。
次号へ続く。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【メインコンテンツ】短期開発プロセスのしくみ構築 その2
───────────────────────────────────
文/城田靖彦
Vol.58では短期開発プロセスのしくみ構築を進めて行く上において、考え得ら
れる現状の問題点を挙げてみました。今回はそれらの問題点をクリアしつつ、
短期開発プロセスのしくみ構築を進めていく方法をご紹介致します。
はじめに、本活動は各部門の課長クラスの方が中心となって企画・検討・推進
をしていきます。以下、活動の取り組み概要を順に追って説明してまいります。
まず、対象となるプロセスと業務範囲を決めます。新製品開発のプロセスか、
新規商品開発のプロセスか、その場合の製品カテゴリーとそのプロセスのスタ
ートとエンドをどうするか等を決め、活動の前提とします。いづれの場合にも
量産プロセスまで検討することにはなります。
対象と範囲が決まったら、そのプロセスについて実務経験を基に今後どのよう
に変えていきたいのか管理監督者各人の思いを挙げてまとめます。何故なら、
今後は将来のリーダー核になる彼らが中心となって開発業務を進めて行くこと
になるからです。
次に現状のプロセスの実態を調査していきます。ここでのポイントは、問題点
の確からしさを追求することです。とかく問題とされるいることの多くは個人
の主観で語られているようであり、客観的根拠に基づいて本当の問題かどうか
判断されぬまま問題視されているのではないでしょうか。
その後、彼らの思いと、実際の問題から将来のあるべき姿を描き、新開発プロ
セスのモデルとコンセプトを決めていきます。これは、プロセスの企画案と思
ってください。
さて、いよいよ新開発プロセスモデルとコンセプトを基に解決すべき、造り上
げるべき課題の抽出とそれらの具体的な検討に入ります。ここでは、基幹プロ
セスをまずしっかり組み立てていきます。これは主要の業務システムと運営体
制を検討していくものです。
この基幹プロセス(例えば商品企画から初期流動管理解除までのプロセス)を
検討していくと補完すべきプロセスの見直しの必要性が明らかになってきます。
これは、設計基準であったり品質基準、試作評価基準といった各種基準や
その運用方法等々が相当します。
これらのプロセス課題を具現化し運用可能な状態に彼ら(課長クラスの方々)
自身の手によって創り込んでいきます。ただし、補完システムは検討ボリュー
ムが多いことから、彼らをリーダーに組織横断的ワーキンググループを課題別
に編成し具現化していきます。
当然、各グループ間での共通課題、またがる課題が出てきますので相互検討の
場を設けて課題解決に当たります。全体の運営はもっと複雑なのでその方法に
ついては割愛いたします。
その後、新開発プロセスを実務へ移管しつつ、実施案の是正を図りながら体制
を整え、確立していきます。その過程で業務規程も修正していきます。
ざっとですが、これらが全体の進め方になります。これを2年から3年にかけ
て進めて行くことになります。1年目が基幹プロセスの構想と補完プロセスの
検討、2年目が実務移管と是正処置及び業務規程、標準の見直し、3年目がプ
ロセスと体制の確立という流れになります。
次回は、これらの活動推進上の考え方、ポイントについてご紹介いたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お知らせ】短期開発プロセスの構築ベーシックセミナー
───────────────────────────────────
開発プロセスの一本化と思想の統一化及び、プロセス管理の充実化を組織横
断的に検討することにより、市場環境の変化を先取りした短期商品開発体制
(しくみ)の構築の仕方をご紹介致します。
【内容】
1.活動概要(基本プログラム)
2.活動の基本的考え方
3.プロセス改革のポイント
4.アウトプットと期待効果
5.推進要領(組織横断的な取り組み)
【日時】
2015/3/6(金) 10:00~12:00/14:00~16:00
担当講師:城田靖彦
開催場所:東京都千代田区永田町2-14-2 山王グランドビル(弊社オフィス)
案内図→ http://jbic.co.jp/wordpress518ja/about.html
費用:1名のご参加につき 5,000円 当日現地支払
お申込方法:セミナータイトルとご希望の時刻をご連絡ください。
本メールへの返信、またはお電話で承ります。
03-3519-7337 村松まで(不在時は久保田までお願いします)。
申込期限:2月26日 24時まで。
※参加人数により会議室を変更しますので、事前申込は必ずお願いします。
多くの方のご参加をお待ち申し上げております!
───────────────────────────────────
編集後記
───────────────────────────────────
石塚:年末に我が家から2人ものインフルエンザ患者を出したため、自分も
保菌者の可能性があるのでマスク着用してきましたが、もう潜伏期間は
過ぎました。大丈夫でした。
城田:日曜の朝は天気が良ければ近くの公園に犬を連れて散歩に出かけます。
そこで目にするのはご年配の方々がラジコンボートを夢中になって走らせ
ている姿です。それはそれはとても楽しそうでこちらまで楽しくなります。
羽根田:年明けは東京 調布の深大寺へ初詣に。深大寺はおそばが有名なので、
そばとそば饅頭を食べました。鬼太郎茶屋もお勧めです。厄除けもして、
とても気分良くお詣りできました。
───────────────────────────────────
メルマガの感想・要望があればぜひ、こちらへお願いします!
E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
工場長・製造部長のコスト削減マネジメント
───────────────────────────────────
省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラム。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行人:日本ビジネス革新コンサルティング株式会社 羽根田修
公式サイト:< http://jbic.co.jp/wordpress518ja/ >
品質改善.com:< http://www.hinkai.com/ >
3s4s5s.com:< http://www.3s4s5s.com/ >
E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >
※社内・取引先・ご友人などへの転送はご自由にどうぞ。
ただし、無断転載は厳禁です。出所を必ず明記してくださいね。
———————————————————————-
■広告や記事中でご紹介している商品・サービスに関してのトラブル等に
ついて当方では一切責任を負いかねます。ご自身の責任でご判断下さい。
■購読・解除は、ご自身でお願いいたします。こちらから出来ます。
独自配信 → https://i-magazine.jp/bm/p/f/tf.php?id=jbic
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━