ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.238 2022.4.20
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 4,090部

 省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

 新学期がスタート。入学式や地域イベントが開催されたりと少し日常
が戻っているようです。ずっとこのまま行ければ嬉しいですね。

今号の目次↓
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【ごあいさつ】省エネ(CO2削減)にも現場力のバネが必要です
【メインコンテンツ】CO2削減にも「方式研究」を活用する
【お知らせ】脱炭素化社会に向けた省エネ活動セミナー
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【ごあいさつ】省エネ(CO2削減)にも現場力のバネが必要です
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                 文/高田 真一

 産業種別に関わらず、生産現場などものづくりに関わる人材の質の高
さが日本企業の強みとして認識されてきました。

 ところが最近、プロセス産業の現場では、要となるオペレータ―の質
が低下しているということが部課長クラスの肌感覚のようです。

 日本を代表する石油精製企業の省エネ推進室長のお話が印象的でした。
この方はオペレーターとして入社、その立場から省エネに積極的な発信
を続け、やがて全社の省エネ推進責任者に抜擢された経歴の持ち主です。

「 最近のオペレータ―に比べて昔の方が優秀だったとか、装置/設備に
詳しかったとか、感性が豊かだったとか、ということはない。
ただ、間違いなく言えるのは、機械に愛着を持っていた。」

 いくら設備やシステムが高度化されても、それを動かす人間側の想い
や知恵が伴ってこそ改善のネタが尽きることはありません。
省エネプログラムには、設備の機能分析という有効な手法があります。

 技術系スタッフのマンパワーが限られる昨今、省エネをはじめとする
工程改善の主役は、現場に近いオペレータークラスに移りつつあります。

 是非、JBICのプログラムを活用して現場力の新しい形を創って下さい。
 

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【メインコンテンツ】CO2削減にも「方式研究」を活用する
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                 文/石塚 健志

 カーボンニュートラルのような中・長期の課題では思い切った改革
(改善ではなく改革)のアイデアが求められます。改革のアイデアを探
索するときは「方式研究」をお勧めします。

方式研究といっても新しい方式を開発するのではなく、世の中に存在す
る(工業分野だけでなく、広く医学や生物学の世界にもアイディアを求
めます)既知の方式で良いのです。考えられるあらゆる方式を列挙して、
その中から実現時期を考慮した方式を選択する方法です。

 熱回収はカーボンニュートラルでも主要な課題です。従来にない低温
の排熱を回収したいとか、汚れている排熱や水分が高い・酸性・安定し
て排出していない、時間が短い、距離が遠いなど様々な理由で捨てられ
ている排熱を中・長期的にも回収できないとしたら、脱炭素社会での存
在意義を見失ってしまうでしょう。

従来の熱回収方式は単純に熱交換器を介して、加熱の必要なストリーム
に熱を与えるものから始まり、スチームジェネレータを設置して蒸気と
して回収しようとするもの、ヒートポンプ方式、低温回収ではバイナリー
発電方式、変わったところでは熱電素子方式など何種類のものが実用化
されています。

部分的方式では、腐食防止用のコーティング方式、ガラス熱交方式もあ
ります。熱交換器の配列では縦型、横型があり、大型になることを嫌った
細分化(小型熱交換器を多数配列する)方式なども採用されてきました。
その他多数のそのプラントの立地に最適化された事例があると思います。

若い技術者或いは一人の技術者がすべての方式を熟知することは何年も、
何十年もかかりますので多くの方の経験や知恵を結集しなければなりま
せん。
そこで方式の違いで既存のアイデアを整理しておくこと、しかも言葉が
主ではなく、絵図で表現しておくと便利です。絵図には言葉では表現し
きれないほどの情報量が含まれ、他者のアイディアを誘発しやすくする
効果もあります。

方式を列挙するには、「同じ機能を果たすときに種々の方式が存在する」
と認識されます。分かりやすい例を挙げると、書類を綴じる目的(機能)
を果たす方式には、 1.ゼムクリップ方式だけでなく、 2.ステプラー
(ホッチキスの方がわかりやすいかもしれません)方式、金属の混入を
防ぐための、3.圧着方式、4.折込方式も食品工場では実際に使用さ
れている事業所も多いようです。

これから発展して医療分野では、5.縫合式のものが書類ではなく、
人体の手術で切り離した箇所の接続(こうなるともう書類を綴じる機能
ではなくなりますが、働き(機能)としては同じ働きともなります)使
われているようです(最近陰が出ない電気スタンドが、医療の手術室の
ライトをヒントに開発されていますので調べてみる価値はあります)。

プロセス機能にもこのように「方式研究」を取り入れてみてください。

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【お知らせ】脱炭素化社会に向けた省エネ活動セミナー
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アメリカのバイデン大統領が主催する気候変動サミットが日本時間の
4月22日午後9時から始まり菅総理大臣は、2030年に向けた温室効果ガス
の削減目標について、「2013年度に比べて46%削減することを目指す」
と表明しました。

従来は、2050年目標排出量80%減で、中間目標の2030年は26%減であっ
たものが、「46%減さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていく」。
となったので、中間目標はほぼ2倍になったとも考えられます。

すでに脱炭素の先進企業は「カーボンフリー2050年へのロードマップ」
というような道筋を描いていても、更なる見直しが求められています。

しかし、政府の考える具体策の中身を見ていくと(まだ十分な検討は進
んでいませんが)、エネルギー源の非炭素化(再生可能エネルギーやバ
イオマスなど)が主であり産業部門のものづくりに関しては「エネルギ
ー消費原単位1%削減(毎年)」であることに変わりはありません。

先進企業においても原単位削減に期待する割合はまったく同じであると
考えられます。

中間目標は2013年度基準なので17年間で合計17%削減、2021年度からは
10%削減となります。ものづくりを担当する立場の方々は事業所として
のエネルギー源の非炭素化に期待するのではなく、原単位を地道に毎年
1%削減していく取り組みこそが求められています。

確実に進めるために、JBICは数年分(2~3年分)の、できれば10年分の
削減項目(省エネの具体的テーマ)を先にリストアップ出来る取組みを
提案しています。

特に、省エネテーマを発掘することに焦点を当てたセミナーを企画しま
したので、活動のリーダーとなられる方や事務局となって推進される方
を対象に以下の内容を解説します。ご参加をお待ちします。

【内容】
1.活動全体のプログラムを設定する
2.対象設備のリストを作り優先順位を決める
3.設備の仕様と、運転管理の実態を調べる
4.熱収支と電力使用のデータを集める
5.テーマの素材を登録する
6.テーマの成立性を登録する
7.取り組み優先順位と担当を決める
8.具体化計画を立て、フォローする
9.組織的に適合性を検討する
10.実行計画を立て、実施・フォローアップする

【日時】
2022/ 4/ 22(金) 9:30~12:00(オンラインのみ)
        14:00~16:30(対面方式)
         *対面方式はコロナの状況次第でオンラインへの
          変更可能性あり

担当講師:石塚 健志

<開催概要とお申込み方法>

開催場所:午前の部:オンライン(Zoom)開催のみ
    :午後の部:赤坂見附近辺の会場開催 
          *コロナの状況次第でオンラインへ変更する
           可能性がありますので予めご了承ください

費用:1名のご参加につき 20,000円(消費税等込み)

支払い方法:*お申込み後、ご案内する弊社指定銀行口座に振込を
       お願いします。
       なお振込手数料は貴社ご負担ください。

お申込方法:本メールへの返信、またはお電話で承ります。
午前の部か午後の部かを明記ください。
      03-3519-7337 荒柴まで(不在時は鶴田までお願いします)。

その他:1.参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ず
お願いします。
2.午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場
合には開催を取りやめる場合がございますので、あらかじ
めご了承ください。
3.同一企業様や同一事業所様から多数の申込みをご検討の際
     には是非ご一報ください。
     個別開催(現地ならびにオンライン)も対応させて頂きます。

多くの方のご参加をお待ち申し上げております!

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編集後記
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高田:気に入った映画は何度も繰り返し観てしまいます。あるDVD作品
   には同じシーンを6パターンにわたって撮影した素材が特典映像
   として収められており、映画作りの拘りが伝わってきました。
 
石塚:一時、メタボ解消に進んでいましたが、この2年間ですっかり
   コロナ太りに戻ってきつつあります。また歩かなくては。。
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