ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.236 2022.3.23
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 4,083部

 省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

 まん延防止等重点措置がすべて解除になりました。新年度スタートに
間に合いました。良い年度になることを期待したいです。

今号の目次↓
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【ごあいさつ】先の見えない今こそ地に足のついた省エネを!
【メインコンテンツ】AI,IoT,デジタル化によるCO2削減
【お知らせ】脱炭素化社会に向けた省エネ活動セミナー
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【ごあいさつ】先の見えない今こそ地に足のついた省エネを!
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                 文/高田 真一

 JBICのCO2削減の取り組みは、プロセス産業を中心に50社-90事業所-
150プラントでの実績をもつ省エネプログラムがベースになっています。

 省エネプログラムの特徴を一言で表すと「エネルギーを切り口に機能
的な見方で工程プロセスを改善する」ことです。

 製造、生産技術、設備部門などから、中堅・若手の技術者を中心に、
生産設計の追体験が出来ることから、平均15%のエネルギー削減ととも
に人財育成に大きな効果があると評価をいただいています。

 一方、産業界の趨勢に目を転じれば、カーボンニュートラルに向け、
国/業界/企業/事業所など各レベルで取り組むべき技術開発と運用展
開が求められています。

 しかし、だからと言って、現場レベルでのCO2削減活動が不要になる
わけではありません。

 技術開発と現場力の両輪がかみ合ってこそ大きなパフォーマンスにつ
ながることは、過去のあらゆるイノベーションの歴史が証明しています。

 また、感染症に加え、国際紛争の長期化が予測されるなど、ますます
不透明感を増している昨今、エネルギー政策を切り口にした事業運営の
在り方にまで視野を拡げることも必要になるかも知れません。

 今回のセミナーをきっかけに、深い洞察と高い視点を獲得して下さい。

 

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【メインコンテンツ】AI,IoT,デジタル化によるCO2削減
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                 文/石塚 健志

 以前にCO2削減は、またAI、IoT、デジタル化によるエネルギー利用の
革新にも取り組むことになりますと書きました。そう書くと、デジタル
の専門家の仕事であるとかAIのソフトの仕事で、ものづくりの現場の仕
事ではないと思いがちです。

このソフトに現場のデータを入れると、自動的に変数を選択してくれま
す。とか寄与率の高い因子を選び出してくれます。とかいうものですの
で最初は半信半疑で使ってみても再現性に乏しく「このソフトは高いだ
けで使いものにならない」という結論を出しがちです。

或いは「専門家でないと使えない」となってしまいます。それでもなん
とか使おうと、セミナーに行ったり、ソフトの供給先からの教育を受け
たりして少しずつ進展していくのかもしれません。

 「プロセスの調子を解析する手法があるソフトも持っている」と若手
の技術者が提案してきて、面白そうでしたので、今あるデータを片っ端
から入れて解析してもらいました。

外気温、湿度、などの外的要素から反応時間、サンプリング放置時間、
などの収集しているデータをたくさん入れると(その時はデータの種類
が128項目という制約がありましたが)それほどたくさんのデータを
とっているわけでもなく、数日で結果が出ました。
形は綺麗にプロセスの調子を左右する因子が寄与率の大きなものから並
べられてきました。

皆で眺めてみると、それまで検討してきたことと矛盾する結果でしたの
で、データ期間をもっと伸ばしてみようということになり、再度データ
を増やして解析したところ、先ほどの結果と違うものとなってしまいま
した。つまり再現性がなかったということです。
調べてみると、基本となるデータ群はすべての因子の平均値を用いてい
ました。

最も大切な、「プロセスの調子」を表すデータも、その時の歩留まりや
製品の特性値の期間内平均値を使っていました。
教科書を見ると「基本となるデータ群は普通の日のデータを100個ぐらい
用意してその平均値を使う」、調べるデータは歩留まりや製品の特性値
の悪い日のデータを使う、となっていました。

つまり普通の日がいつかが最も大切でした。
成績がベストの日でもなく、悪い日でもなく、普通の日です。

この時は時間切れで、普通の日の議論も中途半端で終わってしまいまし
たが、普通の日のデータセットを持つことがデータ解析では重要で、手
法の専門家、ソフトの専門家には任せられない、ものづくりに日々携わ
っている方々の感覚の大切さを感じさせられました(私の中でのこの一
般解はまだ得られていませんが)。

また、データそのものについても製品の特性値の何を使うかが問われます。

先日吉野家で次の商品は唐揚げ、その開発に10億円かけたそうです。
肉の銘柄、部位、大きさ、油の温度、揚げ時間、油の種類などが紹介さ
れていましたが(TV番組です)私が注目したのは「ジュウシイ感にこだ
わった」ところです。この5つの因子に集約されたとして、その評価項目
にジュウシイ感を持ってきたところがミソではないかと思いました。

ものづくりの現場でも製品の特性値を何で評価するかがデータ解析のポ
イントです。現場の力を結集しましょう。決して手法やソフトの専門家
の仕事ではありません。

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【お知らせ】脱炭素化社会に向けた省エネ活動セミナー
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アメリカのバイデン大統領が主催する気候変動サミットが日本時間の
4月22日午後9時から始まり菅総理大臣は、2030年に向けた温室効果ガス
の削減目標について、「2013年度に比べて46%削減することを目指す」
と表明しました。

従来は、2050年目標排出量80%減で、中間目標の2030年は26%減であっ
たものが、「46%減さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていく」。
となったので、中間目標はほぼ2倍になったとも考えられます。

すでに脱炭素の先進企業は「カーボンフリー2050年へのロードマップ」
というような道筋を描いていても、更なる見直しが求められています。

しかし、政府の考える具体策の中身を見ていくと(まだ十分な検討は進
んでいませんが)、エネルギー源の非炭素化(再生可能エネルギーやバ
イオマスなど)が主であり産業部門のものづくりに関しては「エネルギ
ー消費原単位1%削減(毎年)」であることに変わりはありません。

先進企業においても原単位削減に期待する割合はまったく同じであると
考えられます。

中間目標は2013年度基準なので17年間で合計17%削減、2021年度からは
10%削減となります。ものづくりを担当する立場の方々は事業所として
のエネルギー源の非炭素化に期待するのではなく、原単位を地道に毎年
1%削減していく取り組みこそが求められています。

確実に進めるために、JBICは数年分(2~3年分)の、できれば10年分の
削減項目(省エネの具体的テーマ)を先にリストアップ出来る取組みを
提案しています。

特に、省エネテーマを発掘することに焦点を当てたセミナーを企画しま
したので、活動のリーダーとなられる方や事務局となって推進される方
を対象に以下の内容を解説します。ご参加をお待ちします。

【内容】
1.活動全体のプログラムを設定する
2.対象設備のリストを作り優先順位を決める
3.設備の仕様と、運転管理の実態を調べる
4.熱収支と電力使用のデータを集める
5.テーマの素材を登録する
6.テーマの成立性を登録する
7.取り組み優先順位と担当を決める
8.具体化計画を立て、フォローする
9.組織的に適合性を検討する
10.実行計画を立て、実施・フォローアップする

【日時】
2022/ 4/ 22(金) 9:30~12:00(オンラインのみ)
         14:00~16:30(対面方式)
         *対面方式はコロナの状況次第でオンラインへの
          変更可能性あり

担当講師:石塚 健志

<開催概要とお申込み方法>

開催場所:午前の部:オンライン(Zoom)開催のみ
    :午後の部:赤坂見附近辺の会場開催 
          *コロナの状況次第でオンラインへ変更する
           可能性がありますので予めご了承ください

費用:1名のご参加につき 20,000円(消費税等込み)

支払い方法:*お申込み後、ご案内する弊社指定銀行口座に振込を
       お願いします。
       なお振込手数料は貴社ご負担ください。

お申込方法:本メールへの返信、またはお電話で承ります。
午前の部か午後の部かを明記ください。
      03-3519-7337 荒柴まで(不在時は鶴田までお願いします)。

その他:1.参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ず
お願いします。
2.午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場
合には開催を取りやめる場合がございますので、あらかじ
めご了承ください。
3.同一企業様や同一事業所様から多数の申込みをご検討の際
     には是非ご一報ください。
     個別開催(現地ならびにオンライン)も対応させて頂きます。

多くの方のご参加をお待ち申し上げております!

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編集後記
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高田:若いころロシア文学をかじった者としては、かの国の市井の人々
   が一刻も早く真実を知ってほしいと願っています。
 
石塚:ウクライナに早く平和が戻ることを祈るばかりです。
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