ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.189 2020.4.22
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 3,890部

省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

もうすぐゴールデンウィークですね。今年は自宅で楽しむ工夫が必要
になりそうです。Stay Homeで頑張りましょう。

今号の目次↓
────────────────────────────────
【ごあいさつ】SDGs達成に向け、省エネで貢献を
【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ4
【お知らせ】今後のセミナー開催予定について
────────────────────────────────

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ごあいさつ】SDGs達成に向け、省エネで貢献を
────────────────────────────────
                 文/青木 俊造
 
 新型コロナウィルスが猛威を振るう中、政府は3月末、地球温暖化対
策の国際枠組み「パリ協定」に基づく国の温暖化ガスの削減目標をまと
め、国連に提出しました。2030年度までに2013年度比26%削減する現在
の中期目標は据え置いたものの、更なる削減努力を行うことを明記しま
した。

各国が5年毎に自国の温暖化ガス削減目標を見直しし、再提出を求めら
れていたことに対応したものですが、国連からは日本に上積みを期待
していただけに失望の声が上がっています。

ご承知のように、今から5年前の2015年、グローバル社会が進むべき方
向として、2つの大きな目標が設定され、国際社会は大きな転換期を迎
えました。

1つはその年の9月に国連が「持続可能な開発目標(SDGs)」を採
択し、2つ目は同12月にCOP21でパリ協定の合意がなされたことです。
以降、企業には「イノベーションやテクノロジーによって社会課題を解
決していくこと」と、「サスティナブルな成長」の両立を目指すことが
求められるようになりました。

SDGsには17の目標(ゴール)がありますが、製造業に求められるのは、
・ゴール 7;エネルギーのグリーン化、
・ゴール 8;働きがいと経済成長、
・ゴール 9;産業と技術革新の基盤整備、
・ゴール11;住み易いまちづくり、
・ゴール12;製造責任と消費責任、
・ゴール13;気候変動対策、
・ゴール17;パートナーシップで目標達成、
などが考えられます。

その中で、とりわけエネルギー多消費産業である装置産業としては、
パリ協定との関係や昨今のESG経営の観点から、ゴール13;気候変動
対策が最大の課題であり、CO2などの温暖化ガスの削減目標と対策を、
2030年度を目指した中長期計画の中にどう織り込むか、が問われている
と言っても過言ではないでしょう。

 政府としても、この削減目標を達成するために、再生可能エネルギー
の普及など、供給サイド面を見直しするだけでなく、需要サイド面で省
エネ法の8度目の改正を行いました。直近の改正のキーワードは、「複
数企業間の連携」です。個々の企業・事業所だけでなく、地域の企業間
連携による省エネを奨励しています。「連携省エネルギー計画の認定制
度」により、連携により削減した省エネの総量を分け合って成果として
報告できるようになりました。

 JBICは、石油・化学や製紙・セメント、鉄鋼・非鉄金属などのエ
ネルギー多消費産業で、個別の工場・事業所だけでなく、複数の工場群
をサテライト方式で省エネの最適化を長年に亘り支援してきた実績があ
ります。
地域社会で、各コンビナートで最適な省エネ活動をご支援させて頂けれ
ばと思います。

 また、省エネ活動には、VEを採り入れた改善案の発掘手法など、従
来型のプログラムに加えて、エネルギーデータをリアルタイムで連携さ
せ、個々の工場・事業所の現場実態に応じたエネルギーの最適利用を実
現する仕組み造りなど、AI・IoT活用による省エネ活動支援策も用
意しております。

これまでにJBICの省エネコンサルをご導入頂きましたクライアント
の皆様にも、更なる高みを目指して、再度、ご検討、ご活用頂ければ幸
いです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ4
────────────────────────────────
               文/鈴木 滋美(すずき しげよし)

〔4〕自動化に成功する道筋に進む

 これまで、装置産業の典型的パターンのひとつの工程系列を取り上げ、
自動化の問題を事例紹介し、その問題の根っこと解決の道筋について述
べてきました。

前号では「自動化に成功するため〈いかに自動化するか〉から始めるの
ではなく、良い製品を良く作るために〈マテリアルをどう挙動させてい
くか〉から始めましょう」と事例紹介しました。

これが最終回ですから、どのように取り組めば、自動化に成功する道筋
に進むことができるのか、そのカギをお話したいと思います。

(1)原点に立ち返る
本稿で取り上げた事例では、「金型リップをどう制御するか」という出
発点から、「なぜ金型リップを制御しなければならないのか?」という
ところに立ち返りました。 そこから更に「なぜ全体として凸カーブ
(まれに凹カーブ)でありながら両端が分厚いちょっと複雑なプロファ
イルになるのか?」というところまで立ち返りました。
こうして〈原点〉に立ち返る。それは遠回りのようですが、取り組みを
効果的なものにするために欠かせないことです。

(2)基本に立脚する
〈原点〉に立ち返ると必ず、事例の「なぜ全体として凸カーブ‥?」の
ように、〈難題〉にぶつかります。
ここでお薦めしたいのは、その〈難題〉をいつも頭に置いて、現状を見
直す、視野を広げる、知識を深め広げることです。

・現場を見て回る。(初工程から最終工程までもう一度、ていねいに見
 て回りましょう。〈難題〉を頭に置いて見て回れば、必ず大事な発見
 に出会います)
・資料に目を通す。(後になって「こんな資料があったのか」というよ
 うなことのないようていねいに。これまで「当たり前」だった記述が、
 突然〈難題〉を解くカギになることもあります)
・書籍・論文などに目を通す。(入門書の1ページ目に答えが書いてあ
 ったというようなこともあります。コンサルタントはそういうのを何
 回経験したことでしょう)

以上を根気強く実践することが、〈基本〉に立脚することになります。
〈基本〉に立脚してからもう一度、(1)原点に立ち返る に戻って欲し
いのです。 答えがぼんやり見えてくることもあります。
原点に立ち返ったつもりだったが「ちょっと浅かった。これが原点だった」
という気付きもあります。(これは振り出しに戻ったのではなく、大き
な前進です)

(3)当事者が主役
取り組み体制を組む際に大事なことは、工場の当事者を主役にすること
です。問題解決の過程で装置メーカーなどの力が必要になると思います
が、重要なところは必ず工場の当事者がディテールまで決定できるよう
にすべきです。生産技術の大事なところに踏み込んだ答えを出すためです。
そしてこれは、技術の体系化と継承、そして深化と発展に道を開くこと
にもなります。
(装置メーカーにそれを期待するのは無理です。事例で紹介した通りです)

 以上、自動化に成功する道筋に進む取り組みを紹介しました。
たったひとつの事例に絞ってディテールまで紹介しました。
それは、成功のカギとなる〈原点〉〈難題〉〈基本〉とはどういうこと
なのか、皆さんに明確なイメージを持っていただくためです。
皆さんの勇気と根気のチャレンジ、そして、成功を祈っております。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お知らせ】今後のセミナー開催予定について
────────────────────────────────
 
 前号でもご案内しましたが、4月24日(金)に開催を予定しておりま
した「装置産業における製造工程の課題と解決アプローチセミナー」は、
新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた緊急事態宣言発令に伴い延期
といたしました。

今後のセミナー開催予定については下記で考えております。

★本年6月~10月末までの開催予定

・2020/ 6/26(金) 「AIによる品質改善実現のために」セミナー
           *2/28(金)からの代替

・2020/ 8/28(金) 「装置産業における製造工程の課題と解決アプローチ」
         セミナー 
           *4/24(金)からの代替       

・2020/10/23(金) 「構内物流の最適化に向けて」セミナー

 なお状況によって更なる延期・変更がある場合は、都度メルマガにて
ご案内させて頂きます。
 

────────────────────────────────
編集後記
────────────────────────────────
青木:SDGsのゴール3には健康と福祉の実現があり、そのターゲッ
   ト(具体的目標)の3には、2030年までに様々な伝染病や感染症
   に対処することとあり、今回の新型コロナウィルス感染は、まさ
   にSDGsの1部です。世界各国が緊密に連携しあって(ゴール17)、
   早く終息させ、より持続可能な世の中になることを願わずにはお
   れません。
   
鈴木:どうしても欲しい!妻の熱意に押されて、鋳鉄製フライパンを昨
   年1月発注しました。ちょっと高額で納期15ヶ月。それが先週届
   いて、既にすっかり妻の愛用品です。薄い鋳物で重くない。昇温
   が早く冷え難い。パリッと焼けて焦げ付かない。洗いも簡単。
   感動ものです。こんな商品創り出せる日本、誇りに思います!
────────────────────────────────

メルマガの感想・要望があればぜひ、こちらへお願いします!

 E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 工場長・製造部長のコスト削減マネジメント
────────────────────────────────
省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラム。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行人:日本ビジネス革新コンサルティング株式会社 荒柴宏充
 公式サイト:< https://jbic.co.jp/ >
 E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >

※社内・取引先・ご友人などへの転送はご自由にどうぞ。
 ただし、無断転載は厳禁です。出所を必ず明記してくださいね。
—————————————————————-
■広告や記事中でご紹介している商品・サービスに関してのトラブル等
について当方では一切責任を負いかねます。ご自身でご判断下さい。
■購読・解除は、ご自身でお願いいたします。こちらから出来ます。
 独自配信 → https://i-magazine.jp/bm/p/f/tf.php?id=jbic
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

back_backnumber

メールマガジン

PAGETOP
Copyright © 2004-2016, Japan Business Innovation Consulting Co.,LTD. (JBIC) All rights reserved.