ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.188 2020.4.8
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 3,888部

省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

緊急事態宣言が発令になりそうです!!少しでも早い終息を目指して
感染防止に取り組みましょう!!

今号の目次↓
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【ごあいさつ】4月24日(金)開催予定セミナー延期のお知らせ
【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ3
【お知らせ】4月24日(金)開催予定セミナー延期と代替日程、
      ならびに今後のセミナー開催予定について
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【ごあいさつ】4月24日(金)開催予定セミナー延期のお知らせ
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                 文/荒柴 宏充
 
 4月24日(金)に開催を予定しておりました「装置産業における製造
工程の課題と解決アプローチセミナー」ですが、新型コロナウイルスが
更に拡大している影響を考慮し延期といたしました。

今後のセミナー開催予定については下記【お知らせ】欄でご案内いたし
ます。ご参照ください。

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【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ3
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               文/鈴木 滋美(すずき しげよし)

〔3〕問題の根っこと解決の道筋

 前号では、 装置産業の典型的パターンのひとつとして〈反応→成形
→加工〉という工程系列を取り上げ、自動化の問題を紹介しました。
押出法シート成形の場合、シートの断面プロファイルは全体として凸
カーブ(まれに凹カーブ)でありながら両端が分厚い、〈ちょっと複雑
なプロファイル〉になる傾向にあります。 正確なシート断面を得るた
め、断面プロファイルを測定しフィードバックして押出金型のリップ形
状を調節する方法が一般的です。このフィードバックを自動化するため
には複雑な演算プログラムが必要になり、組み込まれます。これで自動
制御が実現できるようになるのですが、実は、その先に大きな問題が待
ち構えている‥というところまでお話しました。

 押出成形の勉強をした人であれば「この〈ちょっと複雑な断面プロフ
ァイル〉が、(1)全体として凸や凹のカーブを描く現象と (2)両端が分厚
くなる現象、この2つの現象の足し算」であることは常識の範囲でしょう。
物事は原因に立ち返って正すのが《正攻法》です。ところが、一般に行
われているのは、原因に立ち返ることなく、結果だけを見て結果を正す‥
という《アンチ正攻法》です。そのために論理的に成立しない無理な制
御をやることになります。無理を通すには複雑な演算プログラムが必要
になる。何とか無理が通っても、その先にもっと大きな問題が待ち構え
ている‥ということになります。

 それでは、正攻法で問題解決の道筋を描いてみましょう。
(1)プロファイルが全体として凸カーブを描いたり凹カーブを描いたりす
る現象は、マテリアルの粘性と金型内部の流路形状で決まります。粘性
のマテリアルをうまく分配できる流路形状であればフラットなプロファ
イルになるが、うまく分配できない流路形状であると凸プロファイルに
なったり凹になったりする。つまり、シミュレーションで、粘性のマテ
リアルをうまく分配してフラットなプロファイルを作る流路形状を決め
ることができます。
(2)シート両端が分厚くなるのはネックインと呼ばれる現象で、マテリア
ルの粘弾性と表面張力そしてエアギャップ(マテリアルが金型リップを
飛び出してから着地するまでの距離)で決まります。 マテリアルの粘
弾性や表面張力はいじれないので、エアギャップを可能な限り狭くてし
ネックインを最小にする‥ということになります。
(1)と(2)、この2つの正攻法を実行すれば、無理なくフラットなプロファ
イルのシートを得ることができます。

 ここまで、モデルに取り上げた一つの工程について、くどくど述べて
きました。ものづくりは、具体的な事例に立脚してはじめて問題解決の
本質に迫ることができるからです。
その意味で、一般に行われている取り組みと、ここで紹介している《正
攻法》の取り組みを比べてみましょう。
・一般に行われているのは、「いかに自動化するか」という取り組みです。
・ここで紹介している《正攻法》は、「良い製品を作るためには、マテ
リアルをどう挙動させるべきか」という取り組みです。
装置産業の自動化の問題がなぜ厄介であるのか? その根っこは「いか
に自動化するか」という出発点にあります。 解決の道筋は、この出発
点を「良い製品を作るためには、マテリアルをどう挙動させるべきか」
という視点に転換することです。 この転換は、皆さんが求めている
《自動化》を、もっと価値ある答えに導いてくれると確信しています。

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【お知らせ】4月24日(金)開催予定セミナー延期と代替日程、
      ならびに今後のセミナー開催予定について
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★本年4月~10月末までのセミナー開催予定は下記になります。

・2020/ 4/24(金)  新型コロナウイルスの影響により延期

・2020/ 6/26(金) 「AIによる品質改善実現のために」セミナー
           *2/28(金)からの代替

・2020/ 8/28(金) 「装置産業における製造工程の課題と解決アプローチ」
         セミナー 
           *4/24(金)からの代替       

・2020/10/23(金) 「構内物流の最適化に向けて」セミナー

 なお今後の状況により更なる延期・変更がある場合は、都度メルマガ
にてご案内させて頂きます。
 

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編集後記
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荒柴:自宅近くの桜が満開です。少し遠目から見る桜の美しさもまた
   格別です。しかし来年はブルーシートからワイワイと眺めたい。
   
鈴木:桜の色が淡いようです。冬の寒さが花を美しく咲かせるといいま
すから、今年は冬の寒さが足りなかったのでしょう。
世界は今、困難に覆われています。私たちはその困難を、乗り越
えて次の10年20年に進むための〈大切な通過点〉にしたいと思い
ます。桜が教えてくれている楽観主義で。

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