ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.187 2020.3.25
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック) 3,889部

省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

新型コロナウイルスの影響がどこまで広がるのか?先が見えないため
不安が募ります。しかし月並みですが「明けない夜はない!」はずです。
踏ん張りましょう!!

今号の目次↓
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【ごあいさつ】自動化の検討の前に
【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ2
【お知らせ】装置産業における製造工程の課題と解決アプローチセミナー
   ~ 自動化を実現するためのアプローチ ~
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【ごあいさつ】自動化の検討の前に
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                 文/高田 真一
 
 JBICのコンサルタントは、クライアントである経営トップ(事業部長
や工場長クラスも含む)や現場のものづくりのキーマンの依頼事項に応
えることが仕事です。

しかし、時として、トップ自身が、自分が本当にやりたいことに気が付
いていないケースもあります。

コンサルタントは、トップの本当にやりたいこと、目指したい姿に対し
て、自分がどう役に立てるか?という観点から提案しますので、そのこ
とを徹底的にヒアリングしたり、現場の実態を観察します。

そのやりとりを通して、トップが自身の本当にやりたかったことに気が
付き、気づかせてくれた提案に感謝されることも少なくないのです。

我々、営業の人間が、トップから、課題は自動化とお聞きするケースは
多くありますが、コンサルタントの提案を通して、当初の自動化とは異
なる取り組みになったケースも枚挙にいとまがありません。

今回ご案内するコンサルタントは、「自動化の前に」検討すべきことは
何か?を気づかせてくれます。

その取り組み方を、下記にご案内する具体的かつ豊富な事例とともに、
是非学んでください。

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【メインコンテンツ】装置産業における自動化の課題と解決アプローチ2
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               文/鈴木 滋美(すずき しげよし)

〔2〕自動化の問題、具体的事例

 装置産業の典型的パターンのひとつとして〈反応→成形→加工〉とい
う工程系列を取り上げます。
この工程系列において自動化の問題に取り組むと、成形工程に焦点が当
てられることが多いのです。

その第一の理由は、成形品の形状精度の良し悪しが収率に直結するから
ですが、他にも理由があります。成形品の形状精度が成形以降の工程に
おける自動装置の運転状態(加工の良し悪し、チョコ停の頻度、調整や
切替に人が介入しなければならない度合いなど)に大きく影響すること。
成形工程に供給されるマテリアルの物性変動に対応するための成形の制
御が原理的に厄介な問題を抱えていることなどです。

 押出法シート成形の場合、シートの断面プロファイルは、全体として
凸カーブ(まれに凹カーブ)でありながら両端が分厚い、ちょっと複雑
なプロファイルになる傾向があります。
この現象に対応するために、全幅にわたって肉厚分布を測定してフィード
バックし、押出金型に取り付けた数十個のサーボモーターを操作して金型
リップを変形させ肉厚均一なシートにする制御が一般に行われています。

ところがこの制御方法には厄介な現象が伴い、すっきりした制御になり
ません。まず、リップは弾性体の連続梁なので「ここを押し込むとあっち
が盛り上がる」ことになり、思うようにリップを変形することができま
せん。もし思うように変形できたとしても別の問題が出てきます。
リップのここを押し込めばここは薄くなりますが、押しのけられたマテ
リアルが他のところに流れ込み、今度はそっちが厚くなってしまいます。

 このような現象が起きるので、自動制御システムを設置しているのに
人が24時間付きりで調整している工場もあります。自動制御のスイッチ
を切って全部人が調整している工場もあります。
 
 何とかして無人の完全な自動制御を実現したい工場が装置メーカーに
強く働きかけると、それは装置メーカーにとって実に美味しい宿題です
から必死に取り組んで、使える答えが返ってきます。そのひとつが制御
システムの中に複雑な演算プログラムを組み込んで、無人の自動制御を
実現するという答えです。(この演算プログラムは、全くエンジニアリ
ング的な取り組みではなく、測定数値をいじる演算の試行錯誤を繰り返
した果てにたどり着くものだと聞いています)

 これでうまく無人の自動制御が実現すると「めでたしめでたし」なの
ではありますが、実はここに、新たな問題が3つ生まれてきます。
・技術的に解決した答えではないので、技術の体系化や継承ができない
という問題。
・品質や生産性のレベルアップをしようとすると、もう一度装置メーカー
にお願いする以外にないという問題。
・演算プログラムは装置メーカーの手中にあり、実際に効果確認された
ものです。
装置メーカーはプログラムをブラックボックスにして搭載した製造装置
を売り出すことができます。それは、コンペチターの手に渡ることにな
り得ます。コモディティー化すれば新規参入者に扉を開くことにもなる
でしょう。

 この3つの問題、いったい、どうしたものでしょうか。

 ここに述べた事例は装置産業のひとつのパターンにおける自動化の問題
のひとつではありますが、「問題の根っことその解決の道筋」のモデル
として見るならば、ある程度の普遍性を持っているように思います。

 本号はここまでにして、次号では問題解決の道筋をお話します。

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【お知らせ】装置産業における製造工程の課題と解決アプローチセミナー
   ~ 自動化を実現するためのアプローチ ~
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 製造工程に大きな課題があって、事業展開に腐心されている工場は少
なくないようです。

たとえば‥
・工程後半にチョコ停が多く、欲しい量が出せない。歩留が低い。人が
 多い。
・精度を求めると設備が複雑・大掛かりになり、投資と製造能力の問題
 で前に進めないでいる。
・制御システムの限界で求める品質が出せない。そのためNo.2に甘んじ
 ている。
・自動化投資をしたが、新たな問題が出てきて省人に結びつかない。

このように課題は多様ですが、その根っこには基本的な構図があります。
そこをうまく攻めれば、長年の課題を解決することも夢ではありません。

ここでいう基本的な構図とは何か? それをどう攻めればいいのか?
課題解決事例を紹介しながら、アプローチを具体的に解説します。

【主な内容】
1.課題の事例と基本的な構図
2.基本的な構図とその攻め方
3.勝つための課題のとらえ方
4.勝つためのアプローチ

【日時】
2020/ 4/24(金) 10:00~12:00/14:00~16:00

担当講師:鈴木 滋美(しげよし)
 

開催場所:東京・赤坂見附。詳細は別途ご連絡いたします。

費用:1名のご参加につき 10,000円 当日現地支払

お申込方法:午前・午後とも同じ内容ですので、どちらかをご指定下さい。
 本メールへの返信、またはお電話で承ります。
 03-3519-7337 荒柴まで(不在時は鶴田までお願いします)。

申込期限:2020月4月17日(金) 24時まで。
※参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ずお願いします。
※午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場合には
 開催を取りやめる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

多くの方のご参加をお待ち申し上げております!

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編集後記
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高田:長年悩まされてきた口内炎ともしばらくご無沙汰、と思ってたら
   この3連休で3つ出来てしまいました。原因は、油断して糖質過多
   になった食事内容しか考えられません。
   
鈴木:(前号の続き)壊れた26年ものパン焼き機は、工夫を重ね何とか
   使えるようになりました。やっぱりお店で買うより美味しいパン
   はいいです。「パンだけでなく、ケーキも中華マンもヨーグルト
   だって作れる多目的最新機種」は結局、物置に収まってしまいま
   した。

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