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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.153 2018.10.31
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック)3,449部
省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。
朝・昼・晩の気温差が大きいですね。また乗り物や建物内と外気温の
差も大きく、風邪をひき易い時期です。気を付けて行きましょう!
今号の目次↓
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【ごあいさつ】装置産業でのAI活用のすすめ
【メインコンテンツ】もし時間が許せばやりたいこと
~ 保全部門の負荷低減のために ~
【お知らせ】働き方改革に向けた設備保全の残業時間削減セミナー
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【ごあいさつ】装置産業でのAI活用のすすめ
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文/青木 俊造
ある化学メーカーで、今お困りになっていることは何かありますかと
お伺いすると、社内には膨大なデータがあるが、それを解析して有効活
用するデータサイエンティストの育成が課題だという応えが返ってきま
した。
世の中では、AI、ビッグデータ、IOTの文字が溢れていますが、製
造業では自動車や家電など加工組み立て産業では、いち早く導入されつ
つありますが、装置産業では、一部の大手メーカーを除けば、まだまだ
試行錯誤の段階と言えるのではないでしょうか。
石油業界などで、4年に一度の大型定修業務(メジャー・シャットダウン・メンテナンス)
を、8年に一度のスーパー認定事業所取得に向けた取り組みで、設備診断・
保全の精度向上を目指してAI活用を推進中のところもありますが、ま
だまだ膨大なデータの解析手法がわからない、そもそもデータの蓄積が
無い、或はデータは無数にあるが必要なデータが不足している、その膨
大なデータをどのように活用すればよいかわからない、などの理由から
具体的な導入に向けた検討が遅れているようです。
AIの受け入れ体制が整備されていないからと、専門メーカーからの既
存システムを導入しても、うまく機能しなかったり、ブラックボックス
になりかねません。
JBICでは、長年、装置産業の皆様の改善活動をご支援させて頂き
ました経験とノウハウで、皆様の製造現場実態と課題に応じて、AIに
よる蓄積データの解析や、必要データの抽出、課題解決のための因果関
係の解析手法を提供し、AIモデルを構築します。
例えば、設備保全の分野では、振動、温度、音、画像などの診断情報
を、センサー、モニター、ロボットなどの診断技術を的確に活用して収
集し、AI解析することで、異常に至る故障メカニズムを探索、AIを
活用した故障診断モデルを構築します。
これは設備が故障してから修理する事後保全ではなく、振動の大きさや
高温(低温)、異音、腐食などの異常値を状態監視で早期検知し、予防
保全が可能になることから、設備の安定稼動、防災安全性の向上、保守
点検作業の業務負荷軽減や、危険な箇所での診断作業の回避、安全の確
保に繋がります。
また、品質改善の分野では、製造段階での様々な品質情報を、センサ
ー、モニターなどの診断技術を活用して収集し、状態監視で早期検知し
ながら、品質異常の発生分布や要因解析を行い、前工程の操業に活かし
ながら、品質改善、歩留向上、最終検査工程の業務負荷軽減に繋げます。
AI活用をご検討される場合には、是非とも、装置産業の現場と改善活
動に長けたJBICにご相談願います。
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【メインコンテンツ】もし時間が許せばやりたいこと
~ 保全部門の負荷低減のために ~
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文/石塚 健志
設備修繕を担当している部門は常に忙しく働いていると思います。
残業も多く、休日出勤をしても代休も取りにくいということが常態化し
ていても、工場を止めることもできないために日々対応ということでし
ょうか。
もっと余裕があったら、次のようなことに使って欲しいものです。
1.修繕工事の発注側である製造部門との意思疎通を円滑化する仕組み
づくり。
・製造:「我々製造部もの考える優先順位と修繕部門の考える優先順位
が合っていない。修繕側の都合が優先されている」
・保全:「工事希望日の直前にならないと工事依頼が出てこない。ほと
んどの工事がそうだ、その結果非効率となりますます忙しくなる」
お互いが被害者のようになっているのではないでしょうか。すべての不
具合についてその優先順位について意見交換を毎日、毎週、繰り返す仕
組みを作らなければこの問題は解消されないように思われます。
2.不具合の初期段階で対策できるように、不具合から故障に至るメカ
ニズムを見える化する。
バケットコンベアのバケット脱落を予知しようと、毎日の点検時に中
位の大きさのハンマーで1個ずつ叩いていましたが、その時発見しても
対応はバケット交換となるので時間も手間もかかります。長穴ができて
来ると叩いてもずれるが、その前の段階である締結部のバケット磨耗に
よりワッシャーが緩むところで発見できれば、当面はボルトの増締めで
対応できます。
このような知識や知見は保全部門に蓄積されているものなので、見える
化を進めるのは保全部門が主体となって進める必要があります。
3.修繕工事を減らすために、原因となっている設計を見直す。
あるバルブの下流の配管が磨耗して破れるという事象が、ほぼ半年で
常に同じ箇所で起きていました。保全部門はその箇所の配管を交換で済
ませ(部品化する)、半年後にまた交換をすることがわかっていますの
でそれまでに手の空いた時に磨耗した部品を肉盛りしたり新たに制作を
手配したりして対応していました。
その方が簡単ですしコストも安くなるとのことでした。
確かに良い方法ではありますが、直接把握しにくいコスト、伝票作成・
伝票処理・検査検収記録・定期的データ・報告書作成などの事務コスト
や工事業者の選定・工程管理・修繕材料や部品の在庫管理などを考える
と結構高コストになるのではないでしょうか。
原因となっているバルブを下流が磨耗しにくいものに変えたり、この部
品を磨耗しにくいものに変えることをお勧めします。
4.計画外修繕を減らすために故障解析のスキルを向上させる。
予定外の工事が発生すると即座に対応が求められますので時間も手間
もかかりますし、(本来なら)工事コストも高くつきます。
磨耗や腐食の統計データを丹念に調べ、部位別・流体別・温度レベル別
などの故障解析を進めるには長い期間も、多くの知見も、専門的知識も
必要ですので腰を据えて取り組むことになります。
もっと余裕があったら、と書きましたが、余裕がある時にはのんびりし
てしまいそうです。
忙しい時こそ「もし時間が許せばこんなことをしておけば充実した日々
がおくれる」と考えるにうってつけではないでしょうか。
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【お知らせ】働き方改革に向けた設備保全の残業時間削減セミナー
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* 長時間労働の公表条件が厳しくなり、工場は働き方改革=残業時間の
削減への対応が迫られています。
* 中でも設備保全部門(設備設計、メンテナンス)は生産の設備投資計画
やトラブル対応などにより残業時間が増えがちです。
* 弊社では設備保全にて残業時間削減の実績が多くありますので、効果
のある改善手法を解説します。
* 残業時間削減は個人では限界があります。課内や部内、他部門への調整
が必要になるからです。工場長、設備保全部長の参加をお勧めします。
【プログラム】
1.現状の問題点とあるべき姿
政府の働き方改革における企業の取り組み
設備保全部門の問題点
残業時間を削減して、あるべき姿へ
2.業務内容の見える化
業務内容の定量化方法
機能分析、考察による改善テーマの抽出
3.改善の視点
自部門の視点:業務の目的、会議、メール、点検
他部門との視点:業務範囲、依頼内容、外注、平準化
【日時】
2018/ 11/30(金) 10:00~12:00/14:00~16:00
担当講師:羽根田 修
開催場所:東京・赤坂見附。詳細は別途ご連絡いたします。
費用:1名のご参加につき 10,000円 当日現地支払
お申込方法:セミナータイトルとご希望の時刻をご連絡ください。
本メールへの返信、またはお電話で承ります。
03-3519-7337 荒柴まで(不在時は鶴田までお願いします)。
申込期限:2018月11月22日(木) 24時まで。
※参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ずお願いします。
※午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場合には
開催を取りやめる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
多くの方のご参加をお待ち申し上げております!
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編集後記
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青木:卓球の愛ちゃんこと、福原 愛が引退しました。
卓球を少しはメジャーにした功労者です。奇しくもTリーグが
開幕、テレビ中継もあり、卓球ファンとしては目が離せません。
石塚:急に秋が来て、去年のように又急に冬となるのでしょうか。秋の
夜長を読書三昧(最近のサイバーパンクものが苦手ですがSF好き
です)できる日も短いようです。
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E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >
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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント
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省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラム。
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■発行人:日本ビジネス革新コンサルティング株式会社 荒柴宏充
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