ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.127 2017.10.11
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック)

省エネ・品質改善・物流のコスト削減で利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

 いよいよ衆議院議員総選挙の投票日が近ずいて来ましたね。皆さん、
国民の権利として投票に行きましょう!!

 さて弊社では現在コンサルタントを募集しております。
随時説明会を開催しております。応募の有無にかかわらず、弊社の説明
を聞きたい、知りたい、という方、是非お問合わせください。

今号の目次↓
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【ごあいさつ】基本中の基本の重要性
【メインコンテンツ】エネルギー原単位基準条件に補正して管理改善
に使う
【お知らせ】皆で進める省エネルギーセミナー
【コンサルタント募集のお知らせ】
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【ごあいさつ】基本中の基本の重要性
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文/荒柴 宏充

 少し前の話題になりますがアメリカ海軍の艦船による衝突事故が相次
いだ事は皆様の記憶にあたらしいと思います。
この件についてニューズウィーク日本版では司令官の言葉として、事故
当時の状況を「基本運用の基本」だったと語ったそうです。

この記事で非常に気になる事は、今まさに製造業が直面している状況と
酷似していることでした。
・予算の削減と設備の老朽化、人員の削減により訓練にかける時間が削
 られる。よって仕事の質が格段に落ちている
・訓練や人材育成を疎かにした結果、若い乗組員が操船や航行技術に関
 する集中的な訓練を十分受けられなくなった
・たとえ訓練の時間ができても、GPSや電子海図、レーダーなど新型
 の航法装置の使い方を学ぶことが優先される

 非常に考えさせられる内容ではないでしょうか?
最先端技術の導入は必要不可欠ですが、製造業における「基本中の基本」
もそれと同じくらい重要ではないか、と考えさせられた記事でした。
 

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【メインコンテンツ】エネルギー原単位基準条件に補正して管理改善
に使う
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文/石塚 健志 

 エネルギー多消費型の事業所あるいはエネルギーの使用量を管理して
いる事業所では毎月原単位を算出してエネルギーの使い過ぎを管理して
います。

 ある事業所で省エネルギー委員会に出席する機会があり、配布資料に
目を通すと「エネルギー原単位が惡化した要因は、1.生産量が減った
こと、2.品種構成が小型化、小ロット化している、 3.この夏は冷夏
であったと、書かれていました。

いわゆる操業要因、軽薄短少要因、季節要因の3大要因です。しかもそ
の影響は数字では示されていません。前月資料、前々月資料と遡って
1年分見ても同様でした。「基準値に補正し資料を見せてください」と
要求しても「ありません」と嫌な顔をされただけでした。

この事業所はエネルギー管理の遅れているところなのかと訝しんでみま
したが、その後100を超える事業所でもすべて数値解析はされていま
せんでした。
専門誌の“省エネの現場へ行く”というような記事や“省エネの進め方”
というような専門書に書かれているエネルギー原単位管理は鉄鋼業以外
にはまったく浸透していないのです。

それでも毎年生産量は緩やかに変動し、品種構成もほとんど変わらず、
季節変動だけは仕方がないような事業所(ひと時代前の醤油工場など)
では“前年同月比”という揺るぎない指標で十分だったようです。

ところが最近は季節変動を除いたこの2つの要因は大きく変動するよう
になり、エネルギー原単位を解析して基準条件に補正する必要性はます
ます高まっています(綿糸業界では20単または30単という太さを基
準番手として、平均番手を元に電力梱だけでなく人員梱をも補正するや
り方がかなり昔から行われています)。

 エネルギー原単位をまずは固定使用量と変動使用量分に分解すること
から始めるよう鉄鋼業の方々は推奨しているようです。私が実際に指導
して感じたことをベースに留意点を挙げてみます。

(1) 縦軸にエネルギー使用量、横軸に原料投入量の相関を取る。
原単位は最後に計算します。エネルギー使用量=変動分(変動分係数×
原料投入量)+固定分、になるという前提があります(この前提を修正
することができる場合は異なる一般式を作ります。

 紡績工場では変動分は精紡機を中心とした紡績機械の駆動用ですので
生産量の3乗に比例することがわかっています、固定分は空調ですので
季節変動があり、エネルギー使用量=変動分係数×生産量の3乗+空調
使用量×季節指数、という式を使っているようです)。
 この前提に立つとエネルギー原単位は非線形となりますので、固定分
の割合が少なく、生産量の変動が小さい範囲でのみ近似的に線形と見て
比較可能となります。
一次関数とするために生産量ではなく原料投入量を使いますので、歩留
管理で取り上げるようにします。

(2) 補機を含めた主要設備ごとのデータを用いる。
後で述べる異常値の除去のために追跡調査を可能にするためにも、エネ
ルギー使用量は異なる用役をエネルギー換算して合算せず、電力原単位、
燃料原単位、蒸気原単位と区分して作成します。

(3) 設備の運転の仕方に合わせて月次、週次、日次などのデータを
    適用する。
実際に解析してみると日次データを用いる方が値が小さいので精度が高
まるように思えますが、偶然のばらつきは増幅されてしまう気がします。
上記3種類程度のデータを見てグラフを整える作業をしてみてください。

(4) 相関データから基準式を求め、異常値を取り除き再度近似式を
    求める。
Y軸の切片が固定分となります。この値が高い時で、生産能力にボトル
ネック要因がある場合はその解消が重要課題となります。生産変動の大
きいケースで、ある取り組みでは、“固定の変動化“として有名な視点
ともなっています。
基準線からの距離が大きく離れているデータは1件ごとにその要因を突
き止めるようにします。
 それが異常値であれば取り除きますが、基準線から下方にある場合は
原単位が良いとなっていますので、本当にそうであれば管理改善の候補
となります(がほとんどの場合データの集め方に問題がありました)。
上方にある場合は惡化要因を示していますのでそれを防ぐことが本来の
原単位管理となります。

 このようにエネルギー使用量と原単位を解析できれば、原単位管理が
できるようになるだけでなく、省エネ案件の実施効果も変動分を減らす
のか、固定分を減らすのか(あるいは両方か)を意識して検証化できる
ようになります。

品種構成の補正と季節変動の補正は省略します。必要に応じて研究して
ください。

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【お知らせ】皆で進める省エネルギーセミナー
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 省エネルギーを一部の専門家だけの活動にしてしまうとすぐに行き詰
まります。多く見られるのは設備部門や工務部門に任せっきりにしてし
まっている活動です。

このような場合、設備部門からは「計画的にインバーターを導入してい
るのに、運転モードに対応して回転数を変える使い方をしてくれない」
などという声にあらわれてきます。

この例ではインバーターとしましたが、すべての省エネ機器に入れ替え
ていただいても通じます。

一方、製造部門からは「設備部門ではLED化を進めているが、更衣室
だとか倉庫だとか点灯必要時間の短いところばかりを優先的に入れてい
るのはおかしいのではないか」と他人事のような意見にあらわれてきま
す。

活動を全員参加で進めたいがうまく計画できないでいる方々を対象に、
以下の内容を解説していきます。
セミナーを企画しましたのでご参加を検討してください。

【内容】
1.対象設備のリストを作る
2.設備の仕様と、運転管理の実態を知る
3.熱収支と電力使用のデータを集める
4.テーマの素材を登録する
5.テーマを具現化する
6.組織的に適合性を検討する
7.実行計画を立て、実施・フォローアップする
8.ステップに対応した各部門の役割設計例

【日時】
2017/ 11/ 10(金) 10:00~12:00/14:00~16:00

担当講師:石塚 健志

開催場所:東京都千代田区永田町2-14-2 山王グランドビル(弊社)
     案内図→ https://jbic.co.jp/company/

費用:1名のご参加につき 10,000円 当日現地支払

お申込方法:セミナータイトルとご希望の時刻をご連絡ください。
 本メールへの返信、またはお電話で承ります。
 03-3519-7337 荒柴まで(不在時は鶴田までお願いします)。

申込期限:2017月11月2日(木) 24時まで。
※参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ずお願いします。
※午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場合には
 開催を取りやめる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

多くの方のご参加をお待ち申し上げております!

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【コンサルタント募集のお知らせ】
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 現在我々と一緒に働くコンサルタントを募集しております。
ご興味・ご関心ある方は弊社ホームページをご覧ください。

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編集後記
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荒柴:そろそろ衣替えの時期ですが、時折暑くなる日もあり夏物をしま
   えず困ってます。

石塚:昨年わが町佐倉が日本遺産に登録されました。「北総四都市江戸
   紀行、江戸を感じる北総の街並み」今月13日から3日間佐倉の
   秋祭りが行われます。

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 E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >

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