ジェイビックは、製造業の利益創出を力強く支援します

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工場長・製造部長のコスト削減マネジメント vol.121 2017.7.19
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日本ビジネス革新コンサルティング株式会社(ジェイビック)

 省エネ・品質改善・物流のコスト削減など、利益創出体質を実現!
工場のコスト削減コンサルティングファームのコラムです。

 週末東京も35℃を超える猛暑日となりました。皆様水分をしっかり取
り、くれぐれも体調にはご注意ください。

今号の目次↓
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【ごあいさつ】会議のあり方見直しのすすめ
【メインコンテンツ】技術の本質から入る工程改善1
【お知らせ】技術の本質から入る工程改善セミナー
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【ごあいさつ】会議のあり方見直しのすすめ
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文/荒柴 宏充

 働き方改革が話題になっています。大きな改革でなくても日頃の会議
のあり方に焦点をあてるだけでも結構貢献できるのではないかと思いま
す。

 日本の会議について欧米人は「会して議せず、議して決せず、決して
行わず」と揶揄するそうです。

 会議は報告ばかりで議論なし、議論しても決めない(先送りにする)、
決めても実施しない。「決して行わず」には「けっして(絶対)やらない」
という意味も含んでいるそうです。

そしてその会議のためだけに資料を作成し、打合せをするなど貴重な時
間が割かれているようです。

 確かにキチンと準備して会議に臨むのは当然です。しかし昔ながらの
習慣で何となく継続している、議題に必要ない人間まで召集しているな
ど、問題の多い会議が今だ行われていることも事実でしょう。

 人が足りない、時間がないなどの中どの様に働き方を変えていくか?
ここは一度会議のあり方を見直してみては如何でしょうか。

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【メインコンテンツ】技術の本質から入る工程改善1
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文/鈴木 滋美(しげよし)

 今回から「技術の本質から入る工程改善」という取り組みを紹介しま
す。

 これまで様々な製品と製造工程を診断しましたが、精鋭を投入しても
成果が得られない現場が少なくありません。

これは、多くの技術者が皮相的な現象にとらわれ、本質に踏み込むこと
なく終始している故です。

中堅企業でも大手でも、食品加工でもハイテク製品や巨大構造物の製造
でも同様です。

 本稿で紹介するのは、本質に踏み込むことで確実に成果を出す取り組
みです。

過去の技術ですが、ビデオテープ製造工程の改善事例を紹介します。

 ビデオテープには、磁性体ペーストをノズルから噴出しフィルムに塗
布する工程があります。

この塗膜に微細気泡でも存在すると乾燥工程で膨張・破裂し剥離を生む
ので、工程が不安定で歩留と生産性が低くなります。

これには、精鋭を投入しても改善できませんでした。

 本質から入る取り組みは、塗膜の気泡に至る現象の全体像描き出しか
ら始めます。全体像は次の4項目で構成されると考えました。

(1)磁性体ペーストに気泡が存在する。
(2)ノズルを出たペーストがフィルムに着地し塗膜を形成する過程で
   空気が混入する。
(3)上記(2)の過程で溶存空気の溶解度が低下し気泡が発生する。
(4)乾燥工程で塗膜中の溶媒が気化し気泡が発生する。

私たちは、4項目の(2)に焦点を当てました。

工程では、ペーストがフィルムに着地する近くに磁石を配置しています。
磁力で不良が減るという経験則ですが、磁石の管理が難しく、激しい品
質変動で歩留と生産性が低くなっていました。

コンサルタントは、「磁石が出す磁力線が良いと(2)の塗膜形成過程
を改善し空気混入を抑えるが、磁力線が悪いと形成過程が悪化し空気が
混入する。従って、磁力線可視化が成功の道」と提案しました。

この提案に、チームは「時間も費用もかかる磁力線可視化で改善できる
確証がない」と否定的です。

議論膠着なので、コンサルタント自ら可視化しました。

ことは簡単です。磁石のそばにコンパス(ハイキングで使う方位磁針)
を持っていき、磁針の向きを鉛筆で紙に書くだけです。

30分で、磁石が出す磁力線が10本書けました。

手書きの磁力線を見てメンバーが呟きました。「磁力線10本のうち1
本だけペーストを吸ってる。磁石の位置が少しずれたら完全にアウト」

議論沸騰の中、リーダーが「本質がつかめました。後は自分たちでやり
ます」と言うので、引き揚げました。

 2週間後訪問すると、既に100%近い歩留と生産性が達成されてい
ました。

 本質に踏み込んだこと、その磁力線を身近な道具で可視化する知恵が
成功の因です。

どんな難題も本質に踏み込む知恵を尽くせば、必ず解決します。

 次回は、全体像描き出しから始める理由を説明します。更にこの場合
に全体像を4項目にした理由、(2)に焦点を当てた理由を述べます。

この3点が実は、技術の本質に踏み込むための具体的な道筋であります。

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【お知らせ】技術の本質から入る工程改善セミナー
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 品質、収率、生産性など、製造工程改善の課題は多様ですが、極め付
きの難題や、とてつもなく高いハードルを相手に悪戦苦闘している技術
者は少なくないようです。

もう少し技術の本質に踏み込むことができれば、その難題や高いハード
ルの正体を見抜いて、目を見張るような結果を出すことも夢ではありま
せん。

技術の本質に踏み込むとはどういうことか?どんなことができるように
なるのか?それは自分たちが担当する製造工程にも適用できるものなの
か?

このセミナーでは、製造の安定化や品質改善に日々取り組んでいる技術
者を対象に、このような疑問に答えながら、様々な業界、製造工程にお
ける改善事例を紹介して技術の本質に踏み込む考え方、アプローチ方法
を具体的に解説していきます。

【内容】
1.技術の本質に踏み込む
2.技術の本質と製造工程の全体像を把握する
3.技術の本質を成果に結びつける
4.技術の体系化と共有
5.工程改善と製品設計

【日時】
2017/ 9/ 15(金) 10:00~12:00/14:00~16:00

担当講師:鈴木 滋美(しげよし)

開催場所:東京都千代田区永田町2-14-2 山王グランドビル(弊社)
     案内図→ https://jbic.co.jp/company/

費用:1名のご参加につき 10,000円 当日現地支払

お申込方法:セミナータイトルとご希望の時刻をご連絡ください。
 本メールへの返信、またはお電話で承ります。
 03-3519-7337 荒柴まで(不在時は村松までお願いします)。

申込期限:2017月9月8日(金) 24時まで。
※参加人数により会議室を変更しますので事前申込は必ずお願いします。
※午前・午後ともに最少催行人数は3名様です。満たない場合には
 開催を取りやめる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

多くの方のご参加をお待ち申し上げております!

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編集後記
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荒柴:夏の甲子園に向けた地区予選が始まりました。早いもので娘の応
   援も今年が最後。惜しくも1回戦敗退でしたが必死のプレーと応
   援はすがすがしい感動を与えてくれました。

鈴木:チャイコフスキーを聞きに行きました。美人バイオリニストと渡
り合うオーケストラ。感動ものでした。

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 E-MAIL:< tokyo@jbic.co.jp >

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